東洋医学でみる
心身疲労チェック&改善ワークシート気・血・水と五臓から、あなたの「疲れの理由」を探す
「疲れが取れない」理由は、人によって違います。
東洋医学では、疲れを 気(元気)・血(栄養)・水(水分のめぐり) の乱れと、五臓の疲れから読み解きます。
やることは3つ。
① チェックで、自分の疲れのタイプを知る
② タイプ別の 食事・行動・生活習慣・考え方 をチェックして実行する
③ 7日間だけ、できた日に○をつける
疲れをどう見るか ─ 3つの言葉と7つのタイプ
BASIC東洋医学は2000年以上つづく「体のバランスを見る」知恵です。疲れを「足りない・つまっている・こもっている」の3方向から見ていきます。
まず覚える言葉は3つだけ
| ことば | やさしい意味 | 乱れるとどうなるか |
|---|---|---|
| 気(き) | 体を動かす「元気」のエネルギー | 足りない→疲れやすい/つまる→イライラ・張り |
| 血(けつ) | 体と心を養う「栄養」 | 足りない→めまい・不眠/めぐらない→こり・冷え |
| 水(すい) | 体の中の「水分のめぐり」 | めぐらない→むくみ・重だるさ・胃もたれ |
疲れの7つのタイプ(チェックは3ページから)
| タイプ | こんな人 | 主なサイン |
|---|---|---|
| A. 気虚(ききょ) 元気が足りない | がんばり屋・疲れやすい | 朝から疲れている/息切れ/風邪をひきやすい |
| B. 気滞(きたい) 気がつまっている | ストレスが多い・イライラしやすい | 胸やお腹が張る/ため息/のどに詰まった感じ |
| C. 血虚(けっきょ) 栄養が足りない | やせ型・食事が少ない・考えすぎる | 顔色が悪い/めまい/動悸・不眠/物忘れ |
| D. 瘀血(おけつ) 血のめぐりが悪い | デスクワーク・冷え性・生理痛が重い | 肩こり・頭痛/肌のくすみ/手足の冷え |
| E. 水滞(すいたい) 水分がめぐらない | むくみやすい・胃腸が弱い | 夕方に脚が重い/体が重だるい/天気で体調が変わる |
| F. 陰虚(いんきょ) 潤いが足りない | 夜更かしが多い・のぼせやすい | ほてり・寝汗/口や肌の渇き・乾燥 |
| G. 陽虚(ようきょ) 温める力が足りない | 寒がり・冷えが強い | 手足とお腹の冷え/朝起きられない/頻尿・下痢 |
よくある=2点 / ときどき=1点 / ほとんどない=0点 ─ 各タイプ4問なので8点満点です。点が高いほど、その傾向が強いということ。いちばん高いタイプから対策を始めれば大丈夫です。
疲れのタイプ チェック(1)─ A・B
CHECK 1ここ1か月を思い出して、2 ・ 1 ・ 0 のどれか1つに○をつけてください。終わったら四角に合計を書きます。
A. 気虚(ききょ)─ 元気が足りないタイプ(8点満点)
B. 気滞(きたい)─ 気がつまっているタイプ(8点満点)
Aは「元気の不足」、Bは「気のつまり」です。Aは休み方と食べ方、Bは動き方と感情の出し方で変わります。合計が4点以上なら、そのタイプの傾向が強いと考えてください。
疲れのタイプ チェック(2)─ C・D
CHECK 2C. 血虚(けっきょ)─ 栄養が足りないタイプ(8点満点)
D. 瘀血(おけつ)─ 血のめぐりが悪いタイプ(8点満点)
Cは「材料不足」、Dは「流れの悪さ」です。Cは食べて休むこと、Dは体を動かして温めることが近道です。
疲れのタイプ チェック(3)─ E・F・G
CHECK 3E. 水滞(すいたい)─ 水分がめぐらないタイプ(8点満点)
F. 陰虚(いんきょ)─ 潤いが足りないタイプ(8点満点)
G. 陽虚(ようきょ)─ 温める力が足りないタイプ(8点満点)
点数をまとめて、対策の順番を決める
TALLY7つの点数を書き写してください。いちばん高いタイプから対策を始めればOKです。全部やる必要はありません。
| タイプ | 点数 | 気づいたこと・メモ |
|---|---|---|
| A. 気虚(元気不足) | 点 | |
| B. 気滞(気のつまり) | 点 | |
| C. 血虚(栄養不足) | 点 | |
| D. 瘀血(血のめぐり) | 点 | |
| E. 水滞(水分のめぐり) | 点 | |
| F. 陰虚(潤い不足) | 点 | |
| G. 陽虚(温める力) | 点 |
五臓から見た「疲れの出やすい場所」
同じ疲れでも、どの臓が弱っているかで出方が変わります。あてはまる欄に○をつけてみてください。
| 五臓 | 疲れたときに出るサイン | 関連するタイプ | ○ |
|---|---|---|---|
| 肝(かん) | イライラ・頭痛・目の疲れ・憂うつ | B 気滞/C 血虚 | ☐ |
| 心(しん) | 動悸・胸苦しさ・情緒不安定・不眠 | C 血虚/F 陰虚 | ☐ |
| 脾(ひ) | お腹の張り・下痢・手足のだるさ・食欲低下 | A 気虚/E 水滞 | ☐ |
| 肺(はい) | 息切れ・咳・鼻水・風邪をひきやすい | A 気虚/F 陰虚 | ☐ |
| 腎(じん) | 冷え・頻尿・耳鳴り・腰のだるさ | G 陽虚/F 陰虚 | ☐ |
① 今夜 23時までに布団へ/お風呂はぬるめで15分/スマホは寝る1時間前まで
② 明日 7・8ページの自分のタイプの欄から、「食事」と「行動」を1つずつ選んで実行する
③ 1週間 11ページの表に、できた日に○。7日たまったら疲れ度を見比べる
タイプ別 改善チェック(1)─ A・B
PLAN 1自分のタイプの欄だけ見てください。4つの欄(食事・行動・生活習慣・考え方)から、それぞれ1つずつ選んで実行します。できたら☑をつけましょう。
タイプ別 改善チェック ─ C・D
PLAN 2タイプ別 改善チェック(2)─ E
PLAN 2Eタイプの方は、このページだけ使ってください。食事・行動・生活習慣・考え方から、それぞれ1つずつ選んで実行し、できたら☑をつけます。
タイプ別 改善チェック(3)─ F・G
PLAN 3どのタイプでも、①23時までに布団へ ②お風呂はぬるめで15分 ③スマホは寝る1時間前までの3つは共通で効果的です。タイプ別の対策は、この3つができてから足していくと続きます。
体の中の時計で、生活を整える
DAILY RHYTHM東洋医学には、1日を12の時間帯に分け、それぞれ働きが強くなる臓腑を定めた子午流注(しごるちゅう)という考え方があります。眠りと関係が深いのが、夜の胆(23〜1時)と肝(1〜3時)。この時間に血が肝に帰って体を修復するので、ここを眠って過ごすことが最も効率のよい回復になります。
今日からできる生活習慣(チェックして実行)
| ☑ | 項目 | やさしい説明 |
|---|---|---|
| ☐ | 23時までに布団へ | 23〜3時は体のメンテナンス時間です。ここを眠って過ごすと回復が早くなります |
| ☐ | お風呂はぬるめ15分 | 40℃くらいでゆっくり。体が温まると自然に眠気が来ます |
| ☐ | カフェインは午前中まで | コーヒー・緑茶・エナジードリンクは午後から控えます |
| ☐ | 夕食は寝る3時間前まで | 腹八分目・温かいものを中心に。胃が休まると脳も休みます |
| ☐ | 11〜13時に短い休息 | 15分の目を閉じる時間。長い昼寝は避けます |
| ☐ | 夕方は軽く動く | 夕方の散歩10分は、気を巡らせて夜の眠りを深くします |
| ☐ | 寝る1時間前は画面オフ | 強い光は体を「昼」と勘違いさせます。照明も少し暗く |
| ☐ | 朝、日を浴びる | カーテンを開けて5分。体の中の時計がリセットされます |
| ☐ | 体を冷やさない | お腹・足首・首を冷やさない。冷えは疲れをためます |
| ☐ | 考えごとは紙に預ける | 寝る前に3行書いて「明日やる」と決めると、頭が静かになります |
4秒吸って、8秒吐く。これを5回。吐く息を長くすると、体が「休んでいい」と理解します。うまく眠れない夜も、布団の中でこれを繰り返すだけでも休息になります。
疲れに効くツボ ─ 押すだけ
ACUPOINT道具はいりません。指の腹で、気持ちよく感じる強さで押します。息を吐きながら3〜5秒押し、吸いながらゆっくり離すを5回、左右とも行います。
タイプ別に、まず押すツボ
| タイプ | おすすめのツボ | ひとこと |
|---|---|---|
| A. 気虚 | 足三里(膝の下の外側)・神門(手首の内側) | 元気を補い、心を落ち着ける |
| B. 気滞 | 太衝(足の甲)・膻中(胸の真ん中) | つまった気を巡らせ、イライラを下げる |
| C. 血虚 | 三陰交(内くるぶしの上)・足三里 | 血をつくる力を助ける |
| D. 瘀血 | 血海(膝の内側の上)・三陰交 | 血のめぐりをよくする |
| E. 水滞 | 豊隆(ふくらはぎの外側)・内関(手首から指3本上) | 余分な水分と胃のつかえを流す |
| F. 陰虚 | 太渓(内くるぶしの後ろ)・照海(内くるぶしの下) | 潤いを補い、ほてりを静める |
| G. 陽虚 | 関元(おへその下)・足三里 | 体を温め、体力を補う |
足三里(あしさんり)膝の下の外側、指4本ぶん下…疲れと元気不足に
三陰交(さんいんこう)内くるぶしの上の指4本ぶん…女性の疲れ・冷え・不眠に
太衝(たいしょう)足の甲、親指と人さし指の間…イライラとストレスに
7日間 実践チェック表
7 DAYS毎晩、できたことに○をつけるだけです。疲れ度(1〜5)を毎日書くと、7日後に変化が見えます。全部できなくて大丈夫。1つでも○がつけば前進です。
| 日付 | 食事 (1つ実行) |
行動 (1つ実行) |
生活習慣 (23時就寝など) |
考え方 (紙に書くなど) |
ツボ 3分 |
疲れ度 (1〜5) |
メモ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | |||
| ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | |||
| ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | |||
| ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | |||
| ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | |||
| ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | |||
| ☐ | ☐ | ☐ | ☐ | ☐ |
7日たったらの振り返り
| 疲れはどう変わった? | |
| いちばん効いたのは? | |
| これからも続けるのは? | |
| やめてよかったのは? |
1週間で全部を変えようとしないこと。食事・行動・生活習慣・考え方の4つから、それぞれ1つずつ選ぶだけで十分です。できなかった日は、そこで終わりにせず、次の日に1つだけやりましょう。
このワークシートの根拠と注意
SOURCESこのワークシートは、東洋医学の標準的な考え方(気・血・水、五臓、陰陽)と、以下の情報源をもとに、日常の言葉に置きかえて作成しました。
気・血・水の考え方と体質分類
| 気虚・気滞・気逆など気血水の基本 | ツムラ「気血水チェック」 https://www.tsumura.co.jp/brand/kiketsusui/ |
| 水滞体質の症状(むくみ・重だるさ・天気で変動) | クラシエ「水滞体質とは」 https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/body/?p=9371 |
| 気虚・気滞・血虚・瘀血・水毒の症状 | https://aih-net.com/kanpo/user/knowledge/kiketsusui.html / https://minatogawa-cl.com/blog/ |
| 血虚と瘀血の違い(集中力低下・不眠/目の下のクマなど) | https://synchealth-clinic.com/blog/chinese-medicine-improve-physical-condition |
| 体質別の漢方薬の対応(気虚・気滞・血虚・瘀血) | https://reiwa-ph.com/kampoph/posts/kampo-taishitsu-shindan/ |
| 体質セルフチェック(8タイプ) | クラシエ「からだかがみ」 https://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/karadakagami/ / https://www.nihondo-shop.com/healthcheck/ |
| 九種体質(陽虚・陰虚・気虚・痰湿・湿熱・血瘀・気鬱など) | https://baike.baidu.com/ja/item/%E4%B9%9D%E7%A8%AE%E4%BD%93%E8%B3%AA/1104864 |
陰虚と陽虚
| 陰虚体質の症状(ほてり・口の渇き・乾燥) | クラシエ「陰虚体質とは」 https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/body/?p=8643 |
| 陰虚と陽虚の比較(体感・汗・口・便通) | https://shop.toushindo.com/pages/inkyo |
| 体質に合う食材の見立て(気虚・血虚・陰虚・陽虚・痰湿) | https://ginzakampo.com/blogs/news/taishitsu-shokumotsu-shindan |
| 東洋医学の体質判別(陰虚の症状) | https://nitenweb.com/home/%E6%9D%B1%E6%B4%8B%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E8%A8%BA%E6%96%AD/ |
五臓と疲れ
| 五臓(肝・心・脾・肺・腎)と不調のサイン | 小太郎漢方「生命活動の5本柱『五臓』」 https://www.kotaro.co.jp/kampo/kiso/gozo/ |
| 五臓と感情の関係 | クラシエ「漢方の基礎知識6『五臓とは』」 https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/about_kampo/?p=11758 |
| 五臓から見た疲れの整え方(脾・腎) | https://www.ishindo-china.com/post/column20260702 |
| 五臓チェック(セルフチェック項目) | https://www.kampo-sodan.com/self_check |
ツボについて
| 不眠・疲労に用いる経穴(神門・三陰交・足三里など) | https://harimed.co.jp/acupoints/symptom-acupoints/insomnia-acupoints/ |
| 体質別のツボ(太衝・行間など) | https://www.seishin-do.co.jp/autonomic-nerves/insomnia/ |
医療機関の受診を考えていただきたいとき
・強い疲労や眠れない状態が2週間以上つづく ・日中の生活や仕事に支障が出ている ・気分の落ち込みが強い/不安が強い ・体重が減った、動悸や息苦しさが続く ・発熱や痛みがある ・持病がある、薬を服用している、妊娠中である
※ 記載した食べ物・ツボ・生活習慣は、一般的な養生の参考情報です。体調や持病によっては適さない場合があります。心配なときは、かかりつけの医師・薬剤師・鍼灸師にご相談ください。